どーもこんにちは!トビタテ4期生のT.T. です!( ^)o(^ )
これまで、いくつかトビタテの倍率を分析した記事を書いてきましたが、思った以上に反響をいただいています。
トビタテ17期必見!過去全ての倍率推移と 16期選考結果をグラフで徹底分析!
また、トビタテは2023年から第2ステージが開始しており、15期生から募集コースも変更されています。
コースが変わったことによって、新たに倍率がどうなっているのか気になったので、今回は最新コースに絞った倍率について調べてみることにしました。
トビタテ留学Japanコース別の応募倍率
コースは全部で3コースになっています。2022年までは4コースあったので、1コース減っていますね。
- イノベーターコース
- STEAMコース
- ダイバーシティコース
まずは全コースの応募数、採用枠数、応募倍率の推移をまとめた表を載せておきます。
また、採用数は実際に採用された人数を記載しています。
最新コースでの選考は15期・16期と2回分しかないのでデータは少ないですがご了承ください。
次から、各コースについて詳細にみていきたいと思います。
イノベーターコース
イノベーターコースは採用枠数が最も少ない50名となっております。
こちらは、元々あった新興国コースと世界トップレベル大学等コースが無くなってできた新しいコースです。
グラフを見ると、合格倍率が15期よりも16期の方が少し上がっています。
応募者数が増えましたが、採用数がそこまで増えなかったので倍率としては上がっています。
15期16期とも採用枠以下の人数しか合格していないので、倍率は低いですがトビタテの選考基準に満たない場合は合格できない、ということがわかります。
また、イノベーターコースに求められている留学計画は以下の通りです。
- 自ら課題を設定し解決に向けて試行錯誤し、独自の構想力をもって既存の枠組みを超えた新たな価値を創造しようとする(ゼロをイチにする)挑戦的な留学計画
(トビタテ公式HP引用)
この内容から見るに、相当レベルの高い留学計画を求められている気になります。
ただ、こちらのコースは文理問いません。そのため、文系の方はイノベーターコースかダイバーシティコースに応募することになると思います。
その場合、僕はイノベーターコースを受けるべきだと思います。
文系の方の場合、ボランティアや教育・社会問題などをテーマにする方が多いと思いますが、その中でゼロをイチにする留学計画書を書くことができれば、イノベーターコースでも十分合格できると思います。
参考までに、トビタテ16期生のイノベーターコースに合格した方のブログを発見したので紹介すると、
- 【アイルランド×日本の教育課題】をテーマにしたトランジションイヤー研究
を題材にしているようです。
トランジションイヤーとは、アイルランドで取り入れられているカリキュラムの一つで、日本で言うと高校一年生にあたる一年間のことを言います。
このトランジションイヤーの一年間は、学校カリキュラムではなく、学問や芸術・スポーツ、もしくは実践的な仕事体験など、幅広い分野を生徒が自由に選んで学ぶことができる期間となっています。
イノベーターコースに合格した方は、このトランジションイヤーについてアイルランドの大学で詳しく学びたい、とのことでした。
日本で普及していないカリキュラムについて学び、それを日本に帰ってきてから教育に還元したいということなので、新たな価値創造(ゼロをイチにする)というイノベーターコースに求められている留学計画を満たしています。また、この方は将来教員になりたい夢があり、今も学習塾で生徒に勉強を教えているようなので、そういった点でも一貫性がありますよね。
やはりこういった理由だと面接官も納得するので、この人に是非留学してもらいたい!となるわけです。
前提として理系の学生があまり留学に行かないということで、トビタテ自体は理系が有利なコース構成となっていますが、文系の方でもしっかり留学計画を立てていけば十分合格することができます!
まず、自分がなぜ留学に行きたいのか?というのを深堀して、語れる留学計画を作りましょう。
STEAMコース
こちらは採用枠が100人のコースです。
内容的には元々の理系、複合・融合系人材コースを応募しようとしていた人材、つまり理系やIT人材がこちらに応募することになると思います。
コース名のSTEAMは、Science・ Technology・ Engineering・Art・ Mathematicsそれぞれの頭文字のようなので、これまでの理系人材コースということになりますね。
15期と16期は大体倍率が4.0ぐらいです。
別記事で集計していますが、トビタテ全期の倍率が大体3.5ぐらいなので、全体よりやや高い程度の倍率となっています。
ただ、イノベーターコースとは違い採用枠数を少し超過して合格させているので、選考基準を満たした留学計画と面接であれば十分通ると言えると思います!
また、こちらの記事でも少し解説していますが、理系の中でもAI系やIT関連の方が有利になるんじゃないかと思っています。
トビタテ17期必見!過去全ての倍率推移と 16期選考結果をグラフで徹底分析!
トビタテは企業からの寄付金で成り立っている制度ですが、現在多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいるのはご存じでしょうか。
DXとは、デジタルを活用してビジネスを変革することを言います。このDX、実は経済産業省も重要性を発信しており、全ての企業がDXを推進していくべきだとしています。
産業界のデジタルトランスフォーメーション(DX) (METI/経済産業省)
トビタテは文部科学省主催なので省庁としては異なりますが、それでも国としてDXを促進している以上、そこに絡んだ人材が有利になる可能性は十分高いと思います。
企業がDXを進めるためには、デジタルに強いAIやIT関連の人材が必要になるため、そういった人材が受かりやすいのでは、と予想しています。
ただ、他の理系分野が合格しにくいというわけではないと思うので、是非AIやIT関連の留学計画ではない方も、自分独自の留学計画を作って臨めば十分合格できると思います!
(トビタテHPには、建築系でSTEAMコースに合格した方の紹介がありました)
中井百合香さんの海外留学体験記(留学先:インドネシア・イギリス)|留学大図鑑~先輩たちの留学体験談~|トビタテ!留学JAPAN
ダイバーシティコース
ダイバーシティコースは元々の多様性人材コースとほぼ同じコースです。(多様性を英語に変えただけな気もしますが…笑)
グラフを見ると、実際の倍率は15期が7.1倍、16期が6.9倍と、やはり一番人気ですね。
ただ、採用枠数が100に対して15期16期とも124名を採用しているので、「この人に是非留学に行ってほしい!」と思わせることができれば、採用枠関係なくねじ込めそうな気もします笑(それでも難しいと思いますが…)
とは言ったものの、このコースはスポーツや芸術分野で秀でた方々が多く応募されると思います。そのため、自分が学業以外に秀でているスキルがない限り、このコースで合格するのは難しいかもしれません。
その点も考慮して、特に文系の方はダイバーシティコースよりもイノベーターコースの方がおすすめではないか、と考えています。
正直なところ多様性と銘打っているので、文系でも理系でもなんでもいいんですよね。
イノベーターコースも文理の指定はないのですが、自分の留学計画が特に他のコースに当てはまるところがないからといって、ダイバーシティコースにするのはやめておいた方がいいということです。
自分の留学計画が新たな価値創造(ゼロをイチにする)に絡めることができないかを考え、そこをしっかり語れるようであればイノベーターコースでの応募も視野に入れてみるという戦略を、頭の片隅に入れておいてください。
第二ステージについて
トビタテが第二ステージに移行しましたが、これまでと圧倒的に違うのは、大学生コースの採用枠数が激減していることです。
例えば9期の合格者数は634人です。16期は267人なので、350人以上採用者が減っていることになります。
実際にトビタテHPを見ると、2023年から2027年までに5000人の留学者を採用すると言っていますが、その内訳は大学生が1000人、高校生が4000人となっています。
トビタテ第二ステージ グローバル人材育成コミュニティ協議会代表幹事の澤田さん、トビタテ プロジェクトディレクターの荒畦さんもHP上で語られていますが、第二ステージでは高校生からの裾野拡大に注力するとしています。
理由としては、より感受性の高い若いタイミングで海外を体験してほしいということ、高校生の留学者数が大学生に比べて増えていないことが挙げられています。
トビタテ生へのメッセージ
大学生の採用枠が減っているというのは、これからトビタテに応募しようとしている大学生からすると厳しい現実かもしれません。
それでも、今トビタテに挑戦しないと、あとから何で挑戦しなかったのかと後悔する日がいつか来ます。
やった後悔よりもやらなかった後悔、という言葉があるように、このトビタテに本気で挑戦することには、確実に意味があると思っています。
僕は宇宙兄弟が好きで(宇宙に行くという夢もあるので笑)読んでいるんですが、主人公の南波六太が
「本気でやった場合に限るよ。本気の失敗には価値がある」
と話すシーンがあります。
もしこのトビタテの挑戦が不合格に終わったとしても、それを価値のある失敗にできるかどうかは皆さん次第です。
皆さんが本気でこのトビタテの準備に取り組むことができたなら、今回の反省を糧として、「なぜ合格できなかったのか、何がダメだったのか」をしっかりと分析することで、次回のトビタテ面接や就職活動、今後の仕事などに必ず活きてくるはずです。
結果がどうであれ、皆さんが人生で本気で取り組んだことの一つとして、何か得られるような挑戦にしてほしいと思います。